アートリル（イブプロフェン）

効果・効能

アートリルは、国内でも処方されるブルフェンのジェネリック医薬品です。
含有成分であるイブプロフェンは、WHOが定めた必須医薬品モデル・リストに並んでいる成分で、現代医療において最小限必要な痛み止めともいわれています。
関節炎や痛風、腎結石、尿路結石、片頭痛だけでなく生理痛、歯痛、腰痛、筋肉痛などにも有効です。

アートリルは、体内で痛みの原因となる物質が作られるのを抑えて鎮痛・抗炎症作用をもたらします。

体内にある細胞が外部や内部から損傷を受けると、プロスタグランジン（PG）という物質が生成されます。
PGは痛みや炎症、熱を感じているという信号を脳へと送る働きがあります。
アートリルはPGを生成する働きがあるCOXという酵素の働きを阻害して、PGの産生を抑制するのです。
さらに、PGの他にもブラジキニンという物質があります。
ブラジキニンは体内で最も強力な発痛作用をもつ物質といわれています。
PGはブラジキニンの作用をさらに強める働きがあり、ブラジキニンはPGの生成を促進させるという関係があるのです。
PGの生成を抑制するとお互いを刺激する機会が減り、痛みや発熱、炎症が緩和されます。

用法・用量

本剤は1錠400mgです。
そのため1回200mgとして服用する場合は、ピルカッターを用いて半分にカットしてください。
年齢や症状によって増減しますが、最大摂取量である600mgを超えないようにしましょう。

【急性上気道炎の場合】
1回200mgを頓用します。
1日2回まで服用可能。最大摂取量は600mgです。

副作用

ブルフェンは胃腸障害の胃痛や腹痛、吐き気を生じやすい薬です。
副作用を増強しないためにも用法・用量はきちんと守りましょう。

※以下の内容は重い副作用です。

・アナフィラキシー、ショック
胸痛、悪寒、冷汗、呼吸困難、四肢のしびれ、血圧低下、血管浮腫など

・再生不良性貧血、無顆粒球症、血小板減少、溶血性貧血
動悸、息切れ、疲労感、頭重感、倦怠感など

・喘息発作
息苦しさや喘鳴（ぜんめい）など

禁忌・注意

※下記の内容に該当する人は摂取しないでください。

• 消化性潰瘍がある
• 重い血液の異常、肝障害、腎障害、心機能不全、高血圧症である
• アスピリン喘息である、またはその既往歴がある
• 併用禁忌薬であるジドブジンを服用中である
• 妊娠中、妊娠の可能性がある、授乳中

※以下の内容は併用注意薬です。使用前に医師と相談してください。

• クマリン系抗凝血剤
• アスピリン製剤
• 抗凝血剤、抗血小板剤、選択的セロトニン再取り込み阻害剤
• リチウム製剤
• チアジド系利尿剤、ループ利尿薬
• ACE阻害剤、β遮断薬
• タクロリムス水和物
• ニューキノロン系抗菌剤
• メトトレキサート　など

参考サイト

本商品の詳細は、海外メーカーの商品情報の翻訳および以下のサイトを参考に編集しています。

• KEGGデータベース「医療用医薬品：ブルフェン」
• フリー百科事典 ウィキペディア「イブプロフェン」
• くすりのしおり「ブルフェン錠100」