デュタヒール

効果・効能

デュタヒールはデュタステリドを有効成分に配合したザガーロのジェネリック医薬品です。
国内では、AGAと前立腺肥大症の治療薬として使用されています。

AGAや前立腺肥大症は、男性ホルモン・DHT（ジヒドロテストステロン）が原因で引き起こされます。
DHTは、酵素・5αリダクターゼが男性ホルモン・テストステロンと結合することで生成。

デュタヒールは5αリダクターゼに作用し、テストステロンとの結合を阻止してDHTの生成を阻害するため、AGAと前立腺肥大症の治療が行えます。

AGA治療の第一選択薬よりも高い効果を発揮します

デュタステリドとAGA治療の第一選択薬・フィナステリドの効果を比較したところ、デュタステリドの方が優れていることが分かりました。

デュタステリドとフィナステリドは同じ5αリダクターゼ阻害作用を持っています。
5αリダクターゼは、全身に存在するⅠ型と前頭部や後頭部に多く存在するⅡ型があります。
フィナステリドはⅡ型にのみ作用するのに対し、デュタステリドはⅠ型Ⅱ型ともに作用。
フィナステリドではケアできない側頭部や後頭部の抜け毛にもアプローチできます。

また、24週間デュタステリド0.5mgを服用した群とフィナステリド1mgを服用した群の毛髪量を比較すると、フィナステリドに比べてデュタステリドの方が約1.6倍の毛髪量が確認されています。
そのため、デュタステリドはフィナステリドよりも約1.6倍の効果を持っていると言えます。

前立腺肥大症の治療薬として使用が推奨されています

日本泌尿器科学会の前立腺肥大症診療ガイドラインにおいて、デュタステリドは使用が強く推奨されています。

国内で行われた臨床試験では、24週間のデュタステリド0.5mg服用群とプラセボ服用群における前立腺体積を比較。
デュタステリド5mg服用群では前立腺体積が平均3／4も縮小しており、プラセボ服用群に比べて有意に前立腺の体積を改善しました。

用法・用量

カプセルを割ったり噛んだりして飲んでしまうと、内容物が口腔内を刺激してしまう恐れがあります。
必ずカプセルはそのまま飲みこんでください。

デュタヒールは食事の影響を受けないため、いつ服用しても問題ありません。
ただし、毎日同じ時間に服用することで血中濃度を一定に保ち安定した効果が得られます。

継続服用が推奨されています

デュタヒールはAGA治療・前立腺肥大症治療ともに通常6ヶ月、早い人では3ヶ月ほどで効果を実感できます。
そのため、メーカーによって6ヶ月以上の継続服用が推奨されています。

6ヶ月以上経過しても効果を実感できない場合は、服用を中止して医療機関を受診してください。

副作用

次の表は、ディタステリドをAGA治療・前立腺肥大症治療に用いた場合の副作用発現率とおもな症状です。

ディタステリドはホルモンに作用するため、副作用は生殖機能に関する症状が出やすい傾向にあります。
EDと早漏に対しては治療薬とディタステリドの併用が可能なため、症状が気になる場合はED治療薬や早漏改善薬の服用を検討してください。

重篤な副作用

重大な副作用として、肝機能障害と黄疸が報告されています。

• 肝機能障害：全身の倦怠感、食欲低下、嘔気など
• 黄疸：皮膚や粘膜が黄色くなる、だるさ、皮膚のかゆみなど

上記は、重大な副作用の症状です。
これらの症状が見られた場合は、デュタヒールの服用を中断して速やかに医療機関を受診してください。
放置してしまうと肝不全や肝臓がん、臓器障害などを引き起こす恐れがあります。

禁忌・注意

胎児や未成年の男児に対してデュタヒールは、生殖器の形成を妨げてしまいます。
そのため、男児を妊娠中または男児へ授乳中の女性や未成年の男児はデュタヒールを服用できません。
また、デュタヒールは皮膚からも吸収されるため、保管にも注意が必要です。

【併用注意薬】
次の医薬品との併用は副作用が出やすくなる恐れがあるため、慎重に服用する必要があります。

・CYP3A4阻害作用を有する薬剤（リトナビル、フルコナゾールなど）

他にも持病や常用薬のある人は、デュタヒールを使用する前に必ず医師に相談してください。

服用中は献血を行えません

デュタヒールを服用中に献血を行うと、デュタヒールを含んだ血液が採取されます。
献血された血液は、デュタヒールを摂取できない女性や未成年者に対して輸血される恐れがあるため、デュタヒールを服用中は献血が禁止とされているのです。

また、デュタヒールの服用を中止しても約6ヶ月は血液中にデュタヒールが含まれています。
献血は、デュタヒールの服用を中止して6ヶ月以上経過してから行うようにしてください。

保管方法

• 直射日光、高温・多湿を避けて保管してください。
• 女性や小さな子供の手が届かない場所に保管してください。
• シートから錠剤を出さずにPTP包装のまま保管してください。
• 使用期限（EXP）が過ぎた商品は、摂取しないでください。

参照

デュタヒールの禁忌・注意について、以下のサイトを参照しました。

参考サイト

本商品の詳細は、海外メーカーの商品情報の翻訳および以下のサイトを参考に編集しています。

• KEGGデータベース「ザガーロ」
• フリー百科事典 ウィキペディア「デュタステリド」