デコート

効果・効能

デコートは抗炎症・免疫抑制作用などにより、リウマチやアレルギー、重度の感染症といった症状を改善するステロイド剤（副腎皮質ホルモン）です。

副腎皮質ホルモンのひとつであるコルチゾールを元に作られており、自己免疫疾患、内分泌疾患、白血病、アレルギー性疾患といった数多くの症状に用いられています。

新型コロナウイルス感染症への使用について

デコートの有効成分・デキサメタゾンは、新型コロナの中等症以上で呼吸不全を伴う場合の使用が推奨されており、炎症反応を抑制することで悪化を防ぎます。

ただし、感染や発症を予防する効果は認められていないほか、軽症時に服用すると症状が悪化する危険があります。

用法・用量

抗悪性腫瘍剤（シスプラチン）投与に伴う悪心・嘔吐の場合

1日あたり4〜20mgを、1〜2回に分けて服用します。
1日の最大服用量は20mgです。

全身性ALアミロイドーシスの場合

1日あたり40mgを1、8、15、22日目に服用します。
服用は28日を1サイクルとし、最大6サイクルまで服用を繰り返すことができます。
他の薬剤との併用が必要です。

新型コロナウイルス感染症の場合

1日1回6mgを、最長10日間服用します。
※ただし体重40kg未満の人が服用する場合には、体重×デキサメタゾン0.15mgを摂取します。
（例：体重38kgの場合＝38×0.15＝5.7mg）

副作用

デコートを服用すると、感染症にかかりやすくなるほか、骨粗しょう症・消化性潰瘍・高血糖などのリスクが高まります。

禁忌・注意

下記に当てはまる人はデコートを服用できません。

• 急性心筋梗塞
• 結核性疾患
• 血栓症
• 高血圧症
• 後嚢白内障
• 最近行った内臓の手術創
• 消化性潰瘍
• 精神病
• 全身の真菌症
• 単純疱疹性角膜炎
• 電解質異常
• 有効な抗菌剤の存在しない感染症
• 緑内障
• コントロール不良の糖尿病

併用禁忌

デスモプレシン酢酸塩水和物、リルピビリン塩酸塩、テノホビル、アラフェナミドフマル酸塩、エムトリシタビンなどとの併用は禁止されています。

併用注意薬

以下の薬剤とデコートの併用には、医師の指示が必要です。

イマチニブ、エプレレノン、エレトリプタン、バルビツール酸誘導体、フェノバルビタール、リファンピシン、カルバマゼピン、フェニトイン、HIVプロテアーゼ阻害剤など

保管方法

• 直射日光、高温・多湿を避けて保管してください。
• 小さな子供の手が届かない場所に保管してください。
• 使用期限（EXP）が過ぎた商品は、摂取しないでください。

参考サイト

本商品の詳細は、海外メーカーの商品情報の翻訳および以下のサイトを参考に編集しています。

• フリー百科事典 ウィキペディア「デキサメタゾン」