テルビシップ

効果・効能

テルビシップは真菌による感染症の治療薬です。
処方薬・ラミシールのジェネリック医薬品で、有効成分はテルビナフィンです。
カンジダ症やいんきんたむし、体内に感染する深在性真菌症などの症状を改善します。

真菌は細胞膜に覆われており、細胞膜がないと成長や生命の維持が困難となります。
テルビシップは細胞膜の形成に必要な成分の合成を阻害。細胞膜が作れなくなり真菌は死滅していきます。
患部または体内の真菌の数が減るため、症状が改善されるのです。

【適応症】
・深在性皮膚真菌症
白癬性肉芽腫、スポロトリコーシス、クロモミコーシス
・表在性皮膚真菌症
爪白癬、手・足白癬、生毛部白癬、頭部白癬、ケルスス禿瘡、白癬性毛瘡、生毛部急性深在性白癬、硬毛部急性深在性白癬、爪カンジダ症

用法・用量

服用量は年齢や症状により適宜増減します。
本剤は1錠250mgのため、服用量を調整する際はピルカッターやはさみをご使用ください。

治療期間は、疾患や症状程度によって異なります。
目安は以下の通りです。

• 足白癬：2～6週間
• 体部白癬：4週間
• カンジダ：2～4週間
• いんきんたむし：2～4週間
• 爪真菌症：6週間～3ヵ月

※ご自身に合った服用量や治療期間を確認したい場合は、必ず医師へご相談ください。

副作用

ほかに発症頻度は低いものの、眠気やめまい、ふらつきなどが現れる場合があります。
高所での作用や車の運転、機械の操縦は危険を伴うため、服用後は避けましょう

重篤な副作用

重篤な副作用として、肝障害・血液障害・中毒性表皮壊死融解症・アナフィラキシーなどを生じる場合があります。

• 肝障害：発疹、かゆみ、発熱、嘔吐、食欲不振、けん怠感など
• 血液障害：咽頭炎、発熱、リンパ節腫脹、紫斑、皮下出血など
• 中毒性表皮壊死融解症：発熱、角結膜炎、全身の構い・水ぶくれなど
• アナフィラキシー：呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹など

上記の症状は重篤な副作用に見られる症状です。
これら症状が現れた場合は、テルビシップの服用を中止して速やかに医療機関を受診してください。

禁忌・注意

服用後に重篤な肝障害や血液障害が現れ、死亡に至ったケースも報告されています。
服用前および服用中は定期的に肝機能検査および血液検査を行い、体調の変化に注意しましょう。

服用できない人や服用に注意が必要な人がいます

次にあてはまる人は症状が悪化したりアナフィラキシーを引き起こす恐れがあるため、テルビシップを服用できません。

• 重篤な肝機能障がある
• 血液障害がある（汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少など）
• テルビナフィンにアレルギーがある

次にあてはまる人は慎重にテルビシップを服用する必要があります。

• 肝障害がある
• 腎障害がある
• 高齢者
• 併用注意薬を服用している※

※併用注意薬

• 黄体・卵胞ホルモン混合製剤
• 三環系抗うつ剤
• マプロチリン（四環系抗うつ薬）
• フルコナゾール（抗真菌薬）
• シクロスポリン（抗生物質）
• シメチジン（胃酸抑制薬）
• デキストロメトルファン（鎮咳去痰薬）

ほかにも持病や常用薬がある人は、テルビシップの服用を開始する前に必ず医師や薬剤師に相談してください。

妊娠中・授乳中の女性に関する注意点

妊娠中にテルビシップを投与する動物実験において、母体の食事摂取量の減少・体重増加の抑制が確認されています。
妊娠中または妊娠している可能性のある女性は、服用の可否について必ず担当医へ相談してください。

動物実験では、テルビシップの母乳への移行が報告されています。
乳児への悪影響が懸念されるため、テルビシップを服用する場合は必ず授乳を中止してください。

保管方法

• 直射日光、高温（25℃以上）・多湿を避けて保管してください。
• 小さな子供の手が届かない場所に保管してください。
• 使用期限（EXP）が過ぎた商品は、摂取しないでください。

参考サイト

本商品の詳細は、海外メーカーの商品情報の翻訳および以下のサイトを参考に編集しています。

• KEGGデータベース「ラミシール」
• フリー百科事典 ウィキペディア「テルビナフィン」