レボクイン

効果・効能

レボクインは、クラミジアや淋病などの治療に用いられるクラビットのジェネリック医薬品です。
有効成分に同じレボフロキサシンを配合しているため、クラビットと同様の効果や安全性が得られます。

クラミジアや淋病は、細菌によって発症します。
細菌は体内へと侵入すると増殖し、炎症を起こして扁桃炎や膀胱炎といった疾患を引き起こします。

細菌の増殖にはDNAの複製が必要であり、DNAを複製するためにはDNAジャイレースやチポイソメラーゼといった酵素が不可欠です。
レボクインは酵素の働きを抑制。DNAの複製を作らせず細胞の増殖を阻止し、症状の治療を可能にします。

【レボクインの適応症】
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、ざ瘡、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎、精巣上体炎、尿道炎、子宮頸管炎、胆嚢炎、胆管炎、感染性腸炎、腸チフス、パラチフス、コレラ、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、炭疽、ブルセラ症、ペスト、野兎病、肺結核及びその他の結核症、Q熱

用法・用量

疾患に関係なく、基本的に1日1回500mgを水またはぬるま湯で服用します。
疾患や症状に応じて適宜増減可能です。

腸チフスやパラチフスは1日1回500mgを14日間服用します。
炭疽の発症および進展の抑制には60日間の投与が推奨されています。

結核症の治療に用いる場合は、他の抗結核薬と併用してください。

肝機能が低下している人は服用量と服用回数が異なります。

耐性菌の発現を防ぐ服用方法

1日の摂取量を数回に分けて服用してしまうと、耐性菌が発現する可能性があります。
必ず1日の摂取量は1回で服用してください。

また、服用期間は最小限にとどめてください。
服用期間は疾患や症状によって異なるため、医師に相談しましょう。

副作用

以下は、国内で行われた各症状の臨床試験で確認された副作用の発現率とおもな症状です。

悪心や下痢といった消化器系の症状や、めまいや頭痛といった精神神経系の症状がおもに見られます。
しかしどの症状も発現率は5％と低く、症状が現れたとしても弱いため、安全性は確立されています。

また、服用後は意識障害によって危険を伴うため、車の運転や機械の操縦は避けてください。

重大な副作用

レボクインは重大な副作用としてアナフィラキシーや黄疸、無顆粒球症、大動脈瘤といった症状が報告されています。

アナフィラキシー：不安感、皮膚のチクチク感、めまいなど
黄疸：嘔気・嘔吐、食欲不振、倦怠感、そう痒など
無顆粒球症：発熱、咽頭痛、倦怠感など
大動脈瘤：腹部・胸部・背部のいずれかが痛む

上記の症状は各重大な副作用の初期症状です。症状が見られた場合は服用を中止して医療機関を受診してください。

禁忌・注意

アレルギーのある人はアナフィラキシーを引き起こしてしまう恐れがあるため服用できません。

また、妊娠中または妊娠している女性が服用すると、胚・胎児死亡率の増加や発育抑制、骨格変異出現率の増加が見られる可能性があります。重篤な疾患でない限り決して服用してはいけません。

服用に注意が必要な人

レボクインには併用禁忌薬がありません。ただし、次の医薬品を服用している人は、レボクインを併用する際に注意が必要です。

• フェニル酢酸系非ステロイド消炎鎮痛剤
• プロピオン酸系非ステロイド消炎鎮痛剤
• アルミニウムまたはマグネシウムを含む制酸剤
• 鉄剤
• クマリン系抗凝固薬
• QT延長を起こす薬剤
• 副腎皮質ホルモン剤

他にも常用している医薬品がある人は、併用前に医師や薬剤師へご相談ください。

また、授乳中の女性は母乳への成分の移行が報告されているため、レボクインを服用する際は授乳を中断しましょう。

参考サイト

本商品の詳細は、海外メーカーの商品情報の翻訳および以下のサイトを参考に編集しています。

• KEGGデータベース「クラビット」
• フリー百科事典 ウィキペディア「レボフロキサシン」