アジードライシロップ

効果・効能

アジードライシロップは、シロップタイプの抗生物質です。
有効成分にジスロマックと同じアジスロマイシンを配合しており、ジスロマックと同等の有効性・安全性があります。
アジードライシロップは、クラミジアや淋病といった細菌による感染症を治療します。

感染症は細菌が体内に入り、分裂・増殖することで起こります。
分裂・増殖にはリポゾームという器官によって生成されるタンパク質が必要不可欠。
アジードライシロップはリポゾームに働きかけてタンパク質の生成を抑制し、細胞の増殖を防ぐことで感染症の症状を改善します。

また、アジードライシロップは痛みや赤み、腫れといった症状を引き起こす炎症を抑制する抗炎症作用も持っています。

【適応症】
深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、尿道炎、子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎

用法・用量

各疾患の用法用量に応じて1日1回服用してください。

1ボトル600mgのアジスロマイシン（粉末）が配合されています。
付属の無菌水とボトルのアジスロマイシンを混ぜることで、5mlあたり200mgのアジシロマイシンが配合された溶液が作れます。

【疾患別用法用量】
・クラミジア、淋病、軟性下疳
25ml（アジスロマイシン1000mg）を1回のみ服用します。
・咽頭・喉頭炎、扁桃炎、気管支炎など
12.5ml（アジスロマイシン500mg）を1日1回、3日間服用します。
・骨盤内炎症性疾患
アジスロマイシン注射剤による治療を行った後、6.25ml（アジスロマイシン250mg）を1日1回服用します。

【アジードライシロップの作り方】
1、ボトルを振って粉末をほぐす。
2、付属の無菌水をボトルに入れる。
3、ボトルの蓋を閉めてボトルを振る。
4、必要に応じてや印まで水を入れる。
※服用する際に再度ボトルを振って無菌水と粉末を混ぜます。
※作った後は直射日光の当たらない涼しい場所で保管し、5日以内に飲み切ってください。残ってしまった場合は破棄します。

副作用

臨床試験における副作用の発現率は13.12％でした。
おもな症状は下痢（3.28％）、好酸球数増加（2.67％）、ALT（GPT）増加（2.21％）などです。ほかに、嘔吐、腹痛、悪心、めまいといった症状も確認されています。

アジードライシロップは作用時間が長いため、服用後に副作用が発現する可能性があります。
服用直後だけでなく、服用後数日も体調の変化に注意を払ってください。

また、本剤を過剰服用すると聴力障害の発現や消化器症状の発現率の増加が起こる恐れがあります。
用法用量を正しく守って服用してください。

重大な副作用

重大な副作用としてアナフィラキシーや中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群などが確認されています。

• アナフィラキシー：呼吸困難、喘鳴、血管浮腫など
• 中毒性表皮壊死融解症：発熱、頭痛、角結膜炎など
• 皮膚粘膜眼症候群：高熱、目の充血・痛み、目やになど

上記は重大な副作用の初期症状です。症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診してください。放置すると最悪の場合、失明や命を落とす危険性があります。

禁忌・注意

次にあてはまる人は、アジードライシロップを服用すると症状の悪化が他の症状を引き起こす恐れがあります。

• マクロライド系またはケトライド系薬剤に対してアレルギーがある
• 高度な肝機能障害がある
• 心疾患がある

次の医薬品とアジードライシロップを併用すると薬の効果の増減や副作用の発現リスクが高まる恐れがあります。

• シクロスポリン
• メシル酸ネルフィナビル
• 制酸剤
• ワルファリン
• ベネトクラクス
• ジゴキシン

上記以外にも持病や常用薬がある人は、アジードライシロップを服用する前にかかりつけ医にご相談ください。

妊娠中または授乳中の女性に関する注意点

妊娠中または妊娠している可能性のある女性は、安全性が確立されていないためできるだけ服用を避けましょう。
アジードライシロップによる治療のベネフィットがデメリットを上回る場合にのみ服用可能です。

アジードライシロップの有効成分は母乳への移行が確認されています。
授乳中に服用してしまうと乳児への悪影響が懸念されるため、授乳中にアジードライシロップを服用する場合は必ず授乳を中止してください。

参考サイト

本商品の詳細は、海外メーカーの商品情報の翻訳および以下のサイトを参考に編集しています。

• KEGGデータベース「ジスロマック」
• フリー百科事典 ウィキペディア「アジスロマイシン」