プロトピック軟膏

効果・効能

プロトピック軟膏はアトピー性皮膚炎に用いる免疫抑制剤です。
アトピー性皮膚炎の第一選択薬であるステロイド外用薬とは異なる治療薬ですが、ステロイド外用薬と同様の2つの作用によって症状を緩和・改善します。

1.免疫反応を抑えて炎症物質の放出を阻害
2.炎症を鎮める

アトピー性皮膚炎は、アレルゲンや刺激によって免疫反応が起こり、炎症を引き起こす物質が放出されて肌に炎症が起こり症状が出ます。
プロトピック軟膏を患部に塗布すると、炎症物質が出るのを抑えて症状悪化を抑制し、炎症を抑えて症状を緩和・改善へと導きます。
炎症を鎮める作用は、ステロイド外用薬の3番目に強いストロングと同等と言われています。

プロトピック軟膏の製造メーカーであるアステラス製薬は、2017年に日本での製造販売を外用薬を専門とする製薬会社・マルホに受け継いでいます。
そのため、当サイトで購入できるプロトピック軟膏は国内処方薬のプロトピック軟膏と同一の商品です。

顔や首の症状改善に効果的です

症状がある皮膚には効果を発揮し、改善した皮膚には影響を与えないのがプロトピック軟膏の特徴です。

アトピー性皮膚炎の治療でもっとも用いられているステロイド外用薬は、皮膚の薄い顔や首には作用が強すぎて副作用が出やすくなってしまいます。

プロトピック軟膏はステロイド外用薬より有効成分が適度に吸収されるため、十分な作用を発揮しつつも副作用が出にくくなっています。

用法・用量

塗布量は患部に範囲や症状の程度によって増減しますが、1回あたりの塗布量は5gを超えないでください。
成分の吸収量が増えて副作用が出やすくなってしまいます。
1日2回塗布する場合は、12時間の間隔を空けて塗布しましょう。

プロトピック軟膏を使用後、症状が悪化するまたは2週間以内に症状の改善が見られない場合は、使用を中止して医療機関を受診してください。

使用上の注意

• 粘膜や外陰部、ただれた皮膚へは使用しないでください。
• 重度または広範囲にわたる症状に使用する場合は、2〜4週間に一度腎機能検査を受けましょう。
• ラップやほかの軟膏を塗ったガーゼで塗布場所を密封する方法は臨床使用経験がないため、行わないでください。
• プロトピック軟膏を使用中は、塗布箇所への長時間の直射日光は避けましょう。外での活動を予定している日は、塗らないでください。

副作用

国内で行われた臨床試験では、プロトピック軟膏の塗布場所によって発現する副作用の症状や割合が異なっています。

※刺激感：ほてり感、ヒリヒリ感、そう痒感など

使用後、特に入浴時に皮膚の刺激感が高頻度で見られますが、症状は一過性であり、発疹の改善とともに治まっていきます。
万が一、症状が持続する場合は、プロトピック軟膏の使用を中止して医師にご相談ください。

禁忌・注意

また、以下の項目に該当する人も使用が禁止されています。

• 患部に潰瘍またはびらんがある
• 高度の腎障害、高度の高カリウム血症
• 魚鱗癬様紅皮症が現れる疾患がある
• 紫外線療法を受けている

使用上の注意

以下に該当する人は、プロトピック軟膏の使用に注意が必要です。

• 高カリウム血症がある
• 全身に皮疹のある紅皮症がある
• 皮膚感染症にかかっている
• 腎障害がある（高度の腎障害は除く）
• 高度の肝障害がある
• 妊娠中または授乳中の女性

上記以外にも持病や常用薬がある人は、プロトピック軟膏を使用する前に医師にご相談ください。

保管方法

• 直射日光、高温・多湿を避けて保管してください。
• 小さな子供の手が届かない場所に保管してください。
• 使用期限（EXP）が過ぎた商品は、摂取しないでください。

参考サイト

本商品の詳細は、海外メーカーの商品情報の翻訳および以下のサイトを参考に編集しています。

• KEGGデータベース「プロトピック」
• フリー百科事典 ウィキペディア「タクロリムス軟膏」
• フリー百科事典 ウィキペディア「タクロリムス」