新型コロナウイルス感染症に関する情報ページ
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、新種のコロナウイルスによって2019年に確認された感染症です。
感染が広まり始めた頃は致死率5%でしたが、ワクチン接種の拡大や重症化しにくい変異株の流行などにより、2023年5月現在の致死率は0.22%まで低下。
感染症法上の分類も第2類から第5類に引き下げられ、新型コロナは季節性インフルエンザと同程度の感染症として扱われることになりました。
しかし、1.年に数回ほど大規模な感染拡大が発生する、2.年齢や体質によっては死に至る可能性が高くなる、3.日常生活に支障をきたす後遺症を伴うリスクがある といった点に変わりはなく、新型コロナウイルス感染症に対する予防・早期治療に対する意識は引き続き必要です。
▼ 新着情報新型コロナウイルス感染症の原因
新型コロナウイルス感染症は、新しく発見されたSARS-CoV2というコロナウイルスが原因で起こる感染症です。
ウイルス名:SARS-CoV2
病名:COVID-19
新型コロナウイルスには、4つの特徴があります。
風邪やインフルエンザよりも感染力が高いウイルスです
誰も免疫を持っていない場合、1人の感染者が感染力を失うまで何人にうつすかで感染力の高さを判断します。
(参考:新型コロナウイルス感染症の感染性|国立感染症研究所)
新型コロナウイルス感染症は、1人の感染者から約3人に広まります。
うつされた3人がさらに各3人ずつうつしていき、感染が拡大していきます。
風邪は2人、季節性インフルエンザは1.3人にうつすため、これらと比較すると新型コロナウイルスの感染力の高さが伺えます。
加えて、新型コロナウイルスは日々変異を起こし、感染力がより高まっています。
従って感染する確率も高いので、日頃からの感染予防を徹底しましょう。
人の細胞を利用して増殖していきます
新型コロナウイルスは自力で増殖できないため、人の細胞の力を利用して増殖していきます。
体内ではウイルスの増殖を止めようと抵抗が起き、炎症反応が現れます。
喉で炎症反応が出れば喉の痛み、肺で炎症反応が出れば肺炎を引き起こします。
増殖したウイルスの量が多ければ多いほど抵抗も大きくなり、炎症反応が酷くなり症状は悪化。
重症化するリスクが高くなります。
モノや飛沫を媒体として人から人へうつります
新型コロナウイルスは、人から人へうつるウイルスです。
感染経路はおもに接触感染・飛沫感染・エアロゾル感染の3つです。
- 接触感染:モノを媒体として感染者から非感染者へとウイルスがうつって起こる感染
- 飛沫感染:くしゃみやせきなどと一緒に飛び出したウイルスを、口や鼻から吸い込むことで起こる感染
- エアロゾル感染:空中に浮遊するウイルスを吸いこんで起こる感染
この感染経路によって新型コロナウイルスが目・鼻・口といった粘膜から体内へと侵入して増殖することで、新型コロナウイルス感染症を引き起こします。
新型コロナウイルスは変異して環境に適応します
新型コロナウイルスの変異株とは、より環境に適した遺伝子情報に変化したウイルスのこと。
増殖のための遺伝子コピーの過程で、遺伝子情報の配列にミスが生じることで出現します。
従来株と比べて症状に違いはありませんが、感染力や重症化リスク、死亡リスクが高まる傾向にあります。
新型コロナウイルス変異株の現状
現在確認されている変異株は13種類です。
その中でも国内では、オミクロン株を危険があり注意すべき変異株として、VOC(懸念される変異株)に指定しています。
(参考:ゲノムサーベイランスによる系統別検出状況|厚生労働省)
国内でも2021年8月〜デルタ株が流行し、2022年2月からはオミクロン株も出現。
2022年5月~2023年1月現在までオミクロン株が主流となっています
デルタ株 | オミクロン株 | |
---|---|---|
感染力 | アルファ株の約1.5倍 | デルタ株より高い |
重症化リスク | 高 | 低 |
死亡リスク | ー | 低 |
オミクロン株はデルタ株に比べて感染力が高く、急激な置き換わりが見られました。
しかし、デルタ株に比べて重症化・死亡リスクは低く、軽症や無症状と比較的軽い症状で治癒する場合が多いとされています。
免疫を逃れるオミクロン株「XBB.1.5」
2023年1月現在、オミクロン株の1つXBB.1.5の感染増加が見られています。
オミクロン株XBB.1.5の特徴 | |
---|---|
感染力 | 比較的強い |
免疫を逃れる性質 | 最も強い |
重症化・ワクチン効果 | 十分なデータなし |
WHOの発表では、XBB.1.5は感染力が高いとされています。
また過去の感染やワクチン接種で得た免疫から逃れる性質は、変異株の中でももっとも強い部類に入ると言われており、今後も感染が広がっていくと予想されています。
新型コロナウイルス感染症の症状
新型コロナウイルス感染症の症状は人それぞれですが、初期症状として37.5度以上の熱や乾いたせき、強い倦怠感といった症状が見られます。
症状が悪化すると呼吸が苦しくなり、場合によっては命を落としてしまうことも。
感染してから1〜14日程度(オミクロン株では2〜3日程度)で症状が現れはじめ、約2週間程度で治ります。
しかし、人によっては数日という短い期間で急激に症状が悪化して、中等症や重症となってしまいます。
症状は段階を追って悪化していく可能性があるため、早めに初期症状に気づき治療を行いましょう。
(参考:新型コロナウイルス感染症 診療の手引き 第7.1版P11臨床像|厚生労働省)
軽症|熱や乾いたせき、倦怠感など風邪の症状が出ます
新型コロナウイルスに感染した約8割の人が軽症だとされています。
軽症時に見られる症状とその割合は次の通りです。
【軽症時に見られる症状と発現頻度】
発現頻度 | 症状の詳細 | |
---|---|---|
発熱 | 52% | 単体よりもほかの症状と見られる |
呼吸器症状 | 29% | 少し動いただけで息が切れる 呼吸がしにくい、息苦しい 単発的ではなく長期的に続く |
倦怠感 | 14% | 動くと強いだるさを感じる 常に体が重い |
頭痛 | 8% | 最初に頭痛が見られることもある |
消化器症状 | 6% | 1週間以上続く |
鼻水 | 4% | 粘り気があり黄色っぽい |
関節痛 | 3% | 体の節々が痛いまたはだるい |
嗅覚異常 | 3% | 嗅覚の喪失 変なにおいがするなど |
味覚異常 | 3% | 味覚の消失 特定の味しか感じられない |
筋肉痛 | 1% | 単体よりも発熱とともに見られやすい |
(参考:新型コロナウイルス感染症 診療の手引き 第7.2版-P11.臨床像|厚生労働省)
ほかに、のどの痛み、鼻づまり、結膜炎、皮膚の発疹、悪寒、めまいなどといった症状も報告されています。
新型コロナウイルスは肺炎と思われがちですがイコールではありません。肺炎は新型コロナウイルスに感染して起こる症状の一つです。
肺炎にかかっていなくても新型コロナウイルスに感染している場合があり、そういった場合は軽症とされます。
軽症者は入院の必要がなく、自宅または宿泊施設での隔離療養となります。
WHO(世界保健機構)が行った分析では、症状は約2週間ほどで回復するとされています。
しかし、病状が急速に悪化してしまう場合もあるため、適切な対処を行い症状を悪化させないように安静にして療養してください。
急激な症状悪化に対応するためには、症状を注意深く観察する必要があります。
自宅療養中に症状に変化があれば医療機関や保健所などに連絡してください。
ただし、次の症状が出た場合は緊急性が高いため、すぐに救急車を要請しましょう。
【救急車を呼ぶ目安】
表情・外見 | ・顔色が明らかに悪い ・唇が紫色になっている ・いつもと様子が違う |
---|---|
息苦しさ等 | ・息が荒くなった ・急に息苦しくなった ・少し動くと息苦しい ・胸の痛みがある ・座らないと息ができない ・肩で息をしている ・2時間以内にゼーゼーしはじめた |
意識障害等 | ・ぼんやりして反応が弱い ・もうろうとしていて返事がない ・脈のリズムが乱れる |
新型コロナウイルス感染症と風邪・インフルエンザの違い
新型コロナウイルス感染症の初期症状は風邪やインフルエンザの症状と似ているため、判断しづらい傾向にあります。
風邪だと思っていたら実は新型コロナウイルスに感染していたということも。
新型コロナウイルス感染症 | かぜ | インフルエンザ | ||
---|---|---|---|---|
原因ウイルス | 新型コロナウイルス | ライノウイルス コロナウイルスなど |
インフルエンザウイルス | |
潜伏期間 | 1~14日 | 2~4日 | 2~5日 | |
感染経路 | 飛沫・接触・エアロゾル | 飛沫・接触 | 飛沫・接触 | |
症状 | 発熱 | 平熱~高熱 | 平熱~微熱 | 高熱 |
せき | ◎ | ○ | ◎ | |
のどの痛み | ○ | ◎ | ○ | |
息切れ | ○ | × | × | |
だるさ | ○ | ○ | ◎ | |
体の痛み | ◎ | ◎ | ◎ | |
頭痛 | ○ | △ | ◎ | |
鼻水 | △ | ◎ | ○ | |
下痢 | ○ | × | ○ | |
くしゃみ | △ | ◎ | ○ | |
嗅覚・味覚異常 | ○ | × | × |
(症状/◎:頻度が高い ○:よくある △:時々ある ×:稀)
新型コロナウイルス感染症・風邪・インフルエンザともに、症状の違いはほとんどありません。
しかし、新型コロナウイルス感染症では息切れの症状が見られることがあるため、息切れを感じたら新型コロナウイルスの感染を疑う必要があります。
またインフルエンザは症状が1週間程度で改善するのに対し、新型コロナウイルス感染症は2〜3週間ほどかかります。
1週間以上症状が続く場合は新型コロナウイルス感染症の可能性が高いですが、1週間を待たずできるだけ早めに検査を行うことをおすすめします。
無症状|感染していますが、症状は出ません
無症状とは、新型コロナウイルス感染症の検査で陽性と判断されたものの、まったく症状が出ていない場合を指します。
正確な無症状患者の割合は分かっていませんが、厚生労働省の「診療の手引き」によると約20〜30%と推定されています。
またWHOは、新型コロナウイルス感染者のうち約4割が無症状患者から移されていると発表しています。
症状が出ないゆえに無症状患者の正しい把握は難しいため、常に自分がかかっているという意識、周りの人が感染しているという意識で対策を行いながら過ごすことが大切です。
中等症|肺炎にかかり、息がしづらくなります
肺炎の症状が確認できた場合、中等症と診断されます。
中等症は中等症Ⅰと中等症Ⅱの2種類に分けられます。
中等症Ⅰ | 呼吸困難・肺炎の所見など 酸素飽和度93~96% |
---|---|
中等症Ⅱ | 酸素投与必須 酸素飽和度93%以下 |
※酸素飽和度:血液中に酸素の濃度
一般的な中等症のイメージは息苦しさを感じる程度と考えられていますが、医療機関における中等症とは入院が必要な状態であり、中等症Ⅱに至ると酸素の投与が必要なほど呼吸が苦しくなります。
中等症Ⅰで適切な処置を受けられると早期改善が望めますが、中等症Ⅱになって治療を行うと回復に時間がかかってしまいます。
※肺炎のほかに、発熱や頭痛、倦怠感といった軽症者と同様の症状も見られます。
重症|機械による呼吸のサポートや治療が必要です
肺炎の症状が悪化して自力で呼吸ができなくなってしまった場合を重症といいます。
人工呼吸器や最悪の場合は人工心肺装置(ECMO)を使用して機械により呼吸を保ちます。
(2022年5月31日時点)
年齢別重症者の割合は、10歳未満から40代までは0.0%であるものの、50〜60代は0.1%、70〜80代以上は0.2%と年代を追うごとに増えています。
(参考:新型コロナウイルス感染症の国内発生動向(速報値)-P3.重症者割合|厚生労働省)
高齢者や基礎疾患がある人は重症化しやすいため注意しましょう
新型コロナウイルスに感染すると、高齢者や基礎疾患のある人、喫煙者、妊娠後期の人などが重症化しやすくなります。
ウイルスは人の身体に入ると細胞に侵入して自分のコピーを大量に作り、ウイルスの量を増やしていきます。
通常は、ウイルスの量が増える前に免疫システムが働き侵入したウイルスを駆除しますが、高齢者や基礎疾患がある人の場合は免疫システムが弱体化しており反応が低下。
駆除する前にウイルスが増殖して重症化しやすくなってしまいます。
後遺症|数ヵ月以上にわたり新型コロナウイルス感染症の症状が持続します
新型コロナウイルス感染症の後遺症に正確な定義はまだありませんが、3ヵ月経った時点で続いている症状を新型コロナウイルス感染症の後遺症とします。
症状には、発症時から持続する症状と回復後に出てくる症状の2種類があります。
持続する症状 | 倦怠感 頭痛 息苦しさ せき 味覚・嗅覚障害 体の痛み など |
---|---|
回復後に出てくる症状 (ウイルス後疲労症候群) |
脱毛 記憶障害 睡眠障害 集中力低下 など |
症状の多くは、時間とともに軽快します。
しかし、厚生労働省研究班が行った入院患者を対象とした調査では、3割以上の人が診断から1年後も後遺症に悩んでいるという結果が出ています。
【持続する症状の割合】
発症時 | 診断後3ヵ月 | 診断後6ヵ月 | 診断後12ヵ月 | |
---|---|---|---|---|
発熱 | 78% | 6% | 5% | ー |
疲労感・倦怠感 | 61% | 21% | 21% | 13% |
せき | 57% | 8% | 7% | ー |
息苦しさ | 43% | 15% | 13% | 9% |
味覚障害 | 38% | 9% | 9% | ー |
嗅覚障害 | 37% | 10% | 7% | ー |
筋力低下 | 27% | 10% | 9% | 8% |
(参考:新型コロナウイルス感染症 診療の手引き 罹患後症状のマネジメント 第1版-P7.罹患後症状の頻度・持続期間|厚生労働省)
症状を残さない一番の方法は、新型コロナウイルスにかからないこと。
しかし、症状が残ってしまった場合は、現段階で治療法は確立されていないため症状にあった対症療法を行います。
後遺症は高齢者や女性、肥満の人などが発症しやすいと報告されています
後遺症は誰にでも現れる可能性があります。年齢や症状の重さは関係ありません。
その中でも特に後遺症が出やすい人がいます。
【後遺症が出やすい人】
- 高齢者
- 女性
- 肥満
後遺症が出る理由はまだ明確にはされていませんが、新型コロナウイルスが全身に広がることで、免疫がウイルスだけでなく細胞や臓器まで攻撃してしまう自己免疫疾患のためだと考えられています。
高齢者や女性、肥満の人は自己免疫疾患が起こりやすいため後遺症が出やすいとされているのです。
死亡率|高齢になればなるほど死亡率は高くなります
厚生労働省が発表している内容によると、新型コロナウイルス感染症によって死亡した人の割合は、10代未満から40代までは0.1%未満なのに対し、50代からは年齢を重ねるごとに死亡者数の割合は増えています。
50代では500人に1人、80代以上では8人に1人以上が死亡していることが分かります。
男女別でみると、どの年代も男性の死亡者の割合が女性の割合を超えています。
新型コロナウイルスに感染すると、若者よりも高齢者、女性よりも男性の方が死亡する確率が高いのです。
(2022年6月18日時点)
しかし、若者の死亡者の割合が0.1%未満だからといって、若者が新型コロナウイルスにかかっても死亡しないというわけではありません。
死亡者の人数を見ると、10歳未満から10代においては15人、20代では39人、30代では116人、40代では394人となっています。
若者でも新型コロナウイルスに感染すると死亡する可能性があるため、年齢に関係なく感染予防はきちんと行いましょう。
(参考:データからわかる-新型コロナウイルス感染症情報-|厚生労働省)
新型コロナウイルス感染症の検査
新型コロナウイルスの感染が疑われる症状が出た場合には、医療機関を通して抗原検査またはPCR検査を行います。
かかりつけ医がいる場合は医師の指示に従い、かかりつけ医がいない場合は厚生労働省や各都道府県の保健所または新型コロナウイルス相談窓口に問い合わせて指示を仰いでください。
市販または行政配布の抗原検査薬で陽性反応が出た場合も、医師の確定診断が必要となるため医療機関の受診が必要です。
※行政や民間のPCR検査・抗原検査は受けられません。
抗原検査・PCR検査で陽性になった場合は症状によって自宅療養や宿泊療養または入院となります。
陰性の場合は症状が治まるまで自宅で経過観察を行ってください。
経過観察時に症状が悪化した場合は、保健所や相談窓口に連絡しましょう。
※厚生労働省の電話相談窓口
※各都道府県の新型コロナウイルスに関する電話相談窓口
検査にはPCR検査・抗体検査・抗原検査の3種類があります
発熱やせきといった症状がある・濃厚接触者になったなど、感染が疑わしい時だけでなく、感染しているかを知りたいといった任意でも検査は可能です。
PCR検査 | 抗原検査 | 抗体検査 | |
---|---|---|---|
目的 | 感染しているか | 感染しているか | 感染していたか 抗体があるか |
検査方法 | 鼻や喉の粘膜、唾液 | 鼻や喉の粘膜、唾液 | 血液 |
判定時間 | 行政検査:翌日~3日後 その他:当日中~3日後 |
約15分~1日 | 約15分~2日 |
精度 | 高い(約70%) | PCR検査には劣る | 検査キットごとに異なる |
費用 | 行政検査:無料 自費診療:数千~数万円 |
行政検査:無料 自費診療:1万~数万円 |
数千~1万円 (自費診療) |
PCR検査
PCR検査は現在、感染しているかを調べる検査です。
診断の精度は、陽性者を陽性と判断する感度が約70%、陰性者を陰性と判断する特異度が約95%以上です。インフルエンザ検査の感度は約50〜70%であるため、同等程度と言えます。
感度を見ると、陽性なのに陰性だと判断された偽陰性が約30%もいます。
検査の性質上、感度を100%にするのは難しいため、陰性と判断された場合でも一定期間は感染している意識を持って行動しましょう。
抗原検査
抗原検査はPCR検査と同様に、現在感染しているかを調べます。
発症2日目〜9日目以内の患者に関しては、陰性・陽性の確定診断が可能。
しかし、発症日または発症から10日以降に行った検査で陰性と出た場合には、医師の判断においてPCR検査を行う必要があります。
(参考:SARS-CoV-2 抗原検出用キットの活用に関するガイドライン|厚生労働省)
抗体検査
抗体検査は過去に感染していたか、現在体内に抗体があるかを検査します。
品質や有効性、安全性が認められた抗体検査キットはなく、感染の有無を診断する目的での使用はできません。
濃厚接触者の検査について
2023年5月8日以降、濃厚接触者として外出自粛や自宅待機などは求められません。
ただし、感染している可能性はあります。
マスク着用・手指の長毒・高齢者やリスクの高い人との接触は控えるなど、行動には十分注意したうえで、通常通りの生活を行いましょう。
感染の有無を確認したい場合には、1.医療機関のPCR検査 、2.薬局購入または行政配布の抗原検査 、3.民間のPCRまたは抗原検査 で調べることができます。
新型コロナウイルス感染症の治療
新型コロナウイルス感染症の治療は症状の対症療法を行い、場合によっては承認または特例承認を受けている治療薬や適応外処方が認められている治療薬を投与します。
中等症Ⅱまたは重症になると、酸素マスクや人工呼吸器などを使用して呼吸をサポートします。
発熱や頭痛など、風邪のような症状が現れたら、薬の服用や水分補給、体を冷やすなど、症状に対応した治療(対症療法)が取られます。
また、高齢者や基礎疾患がある人には、重症化を防ぐために治療薬の投与を行います。
軽症時の対症療法
せき | ・鎮せき薬や風邪薬などを服用 ・室内を加湿 |
---|---|
発熱 | ・解熱薬や風邪薬などを服用 ・氷枕や冷却シートで冷や ・水分補給 |
筋肉痛 | ・湿布薬や痛み止めを使用 ・マッサージやストレッチをする |
頭痛 | ・鎮痛薬や風邪薬などを服用 ・氷枕や濡れタオル、冷却シートで冷やす |
呼吸困難 | ・「口から吐いて、鼻から吸う」を意識する ・呼吸しやすい体勢をとる |
のどの痛み | ・鎮痛薬や風邪薬などを服用、使用 ・のどアメをなめ |
下痢 | ・整腸薬や下痢止めを服用 ・水分補給 |
嘔気・嘔吐 | ・胃腸薬や吐き気止めを服用 ・横向きで寝る |
腹痛 | ・胃腸薬を服用 |
イブプロフェンやロキソプロフェンといったNSAIDs(非ステロイド系抗炎症薬)の服用は、新型コロナウイルス感染症の症状を悪化させるといった情報が出ています。
しかし、科学的な根拠は得られていません。
それでも不安があるという人は、アセトアミノフェンのみを配合した医薬品を服用しましょう。
処方薬ではカロナールやアセトアミノフェン錠、市販薬ではタイレノールAやバファリンルナJなどがあります。
NSAIDsのほかにも服用する薬に不安のある人は医師に相談しましょう。
当サイトでは、解熱・鎮痛・抗炎症作用のある医薬品を取り扱っています。
症状に応じて使い分けましょう。
【当サイトで購入できる医薬品】
商品名 | サラ | ボベラン | トラネミック |
---|---|---|---|
商品 | |||
有効成分 | アセトアミノフェン | ジクロフェナクナトリウム | トラネキサム酸 |
適応症 | 発熱、頭痛、筋肉痛 | 発熱、筋肉痛 | 喉の痛み |
重症化の予防
軽症であっても、次の1〜3の項目にすべてあてはまる人にのみ治療薬の投与が可能です。
- 発症から7日以内
- 酸素投与を必要としない
- 重症化リスクの因子を1つ以上持っている
【重症化リスクの因子】
- 50歳以上
- 肥満(BMI30以上)
- 心血管疾患(高血圧を含む)
- 慢性肺疾患(喘息を含む)
- 1型または2型糖尿病
- 慢性腎障害
- 慢性肝疾患
- 免疫抑制状態
重症化予防のための治療薬は、入院患者・外来患者・往診患者に関わらず、医師が必要だと判断した場合に投与されます。
治療薬 | 製造販売元 | 作用 |
---|---|---|
ロナプリーブ (カシリビマブ/イムデビマブ) |
中外製薬 | 細胞へのウイルスの侵入を阻害 |
ゼビュディ (ソトロビマブ) |
グラクソ・スミスクライン | 細胞へのウイルスの侵入を阻害 |
ラゲブリオカプセル (モルヌピラビル) |
メルク・アンド・カンパニー | ウイルスの増殖を抑制 |
パキロビッドパック (ニルマトレルビル・リトナビル |
ファイザー | ウイルスの増殖を抑制 |
ベクルリー (レムデシビル) |
ギリアド・サイエンシズ | ウイルスの増殖を抑制 |
※パキロビッドパックは、無床診療所では取り扱っていません。
※医師の判断によっては、コロナ治療薬として承認のない医薬品を適応外処方で投与する場合があります。
【当サイトで購入できる医薬品】
商品名 | ファビフル | イベルヒール |
---|---|---|
商品 | ||
有効成分 | ファビピラビル | イベルメクチン |
対象 | 軽症~中等症Ⅰ | 軽症~中等症Ⅰ |
作用 | ウイルスの増殖を防ぐ | ウイルスの増殖を防ぐ |
特徴 | ・企業治験中 ・新型インフルエンザ治療薬として承認 |
・国内第Ⅲ相試験中 ・寄生虫感染症の治療薬として承認 |
隔離期間
新型コロナに感染・発症していても、2023年5月8日以降は隔離や外出自粛を求められません。
ただし他人に感染させるリスクが高いことから、発症日を0日目として5日間経過、かつ症状の軽快から24時間以上経過するまでは外出の自粛が推奨されています。
中等症|対症療法や治療薬の投与、酸素マスクなどを使用します
中等症の治療では呼吸の補助を行うため、入院が必要です。
中等症の中にも中等症Ⅰと中等症Ⅱがあり、それぞれ治療方法が異なります。
・中等症Ⅰ
対症療法を行いながら、症状に合わせて治療薬の投与が行われます。
中等症Ⅰでは酸素投与が必要ないため、ステロイドの使用はすべきでないとされています。
・中等症Ⅱ
呼吸不全となるため、鼻カニューレや酸素マスクにより酸素投与が行われます。
症状が急速に悪化する場合はデキサメタゾンやレムデシビル、バリシチニブ、トシリズマブが投与されてます。
鼻カニューレとは?
酸素を供給するために両方の鼻腔につける管。
酸素マスクとは?
鼻と口を覆って酸素を供給するマスク。
重症|人工呼吸器や人工心肺装置で呼吸を保ちます
重症になると自力での呼吸が難しくなるため、肺を休ませてウイルスの排出を待つ必要があります。
そのため集中治療室に移り、人工呼吸器やECMO(体外式模型人工肺)を使用。
同時にデキサメタゾンやレムデシビル、バリシチニブなどの治療薬を投与します。
場合によっては、血液浄化療法や血栓症対策などを行います。
人工呼吸器とは?
酸素の取り込みや二酸化炭素の排出が上手く行えない時に使用する、肺機能の一部を補助する医療機器です。
外よりも気圧が高いガスを口から送り込み、圧力によって肺を膨らませて呼吸をサポートします。
ECMO(体外式模型人工肺)とは?
ポンプで体内から血液を抜き出し、肺の代わりに酸素と二酸化炭素を交換。酸素を含んだ血液を体に戻すことで呼吸を補助し、肺をまったく使用しなくてもいい状態を作ります。
ECMOでは太い管を体に入れるためリスクが高く、生命維持の最終手段として行う処置です。
新型コロナウイルス感染症の予防
新型コロナウイルスへの感染を防ぐためには、感染経路を断つことが重要です。
対策方法は基本的に風邪やインフルエンザに対する考え方と同じ。
人の多い場所へは行かない、手洗い・うがいをする、マスクの着用、ワクチン接種など。
しかし、新型コロナウイルスは非常に感染力が強いため、今までの感染症予防よりも一層の心がけが必要です。
個人的予防|「三密」を避け、うがい・手洗いなどを心がけましょう
新型コロナウイルスへの感染を予防するためには、ウイルスとの接触機会を減らす・ウイルスを粘膜に触れさせないという意識が大切です。
次の予防方法を心がけて新型コロナウイルスをうつさない・うつらないようにしましょう。
【予防方法】
- 「三密」を避ける
- 手洗い
- うがい
- 消毒
- マスク
- せきエチケット
「三密」を避ける
新型コロナウイルス感染症の集団感染(クラスター)が発生した場所を調査したところ、三密となる場所で多く発生していることが分かっています。
【三密】
- 密閉空間(換気が悪い場所)
- 密集場所(大勢が集まっている場所)
- 密接場所(人との距離が近い場所)
・密閉空間
ウイルスはくしゃみやせきなどによって体外へと排出され、粒子とともに空中をさまよいます。
換気の悪い密閉空間においては菌が室内に留まりやすいため、室内全体に広がり多くの人が感染しやすくなります。
・密集場所
多くの人が集まる場所では、感染している人がいる可能性がぐんと高まります。
また、感染する人の数も多くなるため、密集してしまうと感染を広めてしまう原因になります。
・密接場所
お互いに手を伸ばすと触れてしまうほど密接している場合、ウイルスを含んだ飛沫が相手に届きやすくなってしまいます。
密接した空間で5分間会話をするだけで、せき1回分の飛沫(約3,000個)が飛びます。
一密でも集団感染が起こった事例があるため、換気をしたり人が多い場所は避けたりソーシャルディスタンスを保ったりと三密は避け、0密を心がけましょう。
手洗い
手に付着したウイルスを洗い流すことで接触感染が防げます。
しかし、正しい洗い方をしていなければ指と指の間や爪のすき間などにウイルスが残ってしまい、その手で目をこすったり鼻を触ったりすると接触感染に繋がります。
正しい手の洗い方を知っておきましょう。
手洗い方法別の付着ウイルスの数
手に付着しているウイルスの数は100万個ほど。
接触感染を防ぐためには、手に付着したウイルスを減らす必要があります。
付着しているウイルス | ||
---|---|---|
手を洗わない | 約100万個 | |
流水で15秒洗う | 数万個 | |
石鹸やハンドソープで10秒揉み洗いをして流水で15秒すすぐ | 1回目 | 数百個 |
2回目 | 数個 |
ウイルスの数は手を洗わない時に比べて、流水で手洗いするだけで100分の1、石鹸やハンドソープで揉み洗いをして流水ですすぐと1万分の1にまで減少します。
手を洗う時は流水でさっと洗うのではなく、石鹸やハンドソープも使用しましょう。
うがい
ウイルスを口から吸い込むと、喉から細胞へと侵入して新型コロナウイルスに感染します。
特に喉が乾燥しているとウイルスは体内へと侵入しやすくなってしまいます。
うがいをすることで喉を潤しウイルスの侵入を防ぎ、口腔内に残っているウイルスを体外へと出すことができます。
消毒
接触感染を防ぐためには、感染の媒体となるモノや手に付着したウイルスを消毒することが一番。
消毒方法はアルコール消毒液をはじめ、熱水や次亜塩素酸ナトリウム水溶液などがあります。
【水および石鹸による洗浄】
消毒対象:手指、モノ
消毒方法:石鹸や水で洗い流す
【水および石鹸による洗浄】
消毒対象:手指、モノ
消毒方法:石鹸や水で洗い流す
【アルコール消毒液】
消毒対象:手指、モノ
消毒方法:エタノール濃度が70~95%のものが有効(60%台でも一定の効果あり)
【次亜塩素酸ナトリウム水溶液】
消毒対象:モノ(特にテーブルやドアノブなど)
消毒方法:市販の家庭用漂白剤を濃度が0.05%になるように水で薄める
モノに付着した新型コロナウイルスの生存期間
新型コロナウイルスは空気に触れてもすぐに感染力を失うことはなく、数時間〜数日は生存し続けます。
新型コロナウイルスの物質別生存期間 | |
---|---|
エアロゾル | 3時間 |
銅 | 4時間 |
段ボール | 24時間 |
プラスチック | 3日 |
ステンレススチール | 3日 |
(参考:新型コロナウイルス感染症に対する感染管理|国立感染症研究所)
凹凸のある素材よりも、プラスチックやステンレススチールのようなつるつるとした滑らかな素材の方が、比較的長くウイルスは生存します。
また、京都府立医科大学の研究チームによると、消毒を行わなければウイルスは皮膚の表面に9時間程度生存すると発表しています。
マスク
飛沫の飛散を防ぐため、また飛んできた飛沫を吸わないためにもマスクを着用しましょう。
着用してもすき間があるとそこからウイルスが外へと排出されます。
顔にフィットする正しいマスクの着用を実践しましょう。
マスクの種類別効果
東京大学の研究チームは、話し手(感染者)と聞き手(非感染者)がそれぞれマスクを着用した/しなかった場合の、聞き手が吸いこむウイルス量の計測実験を行いました。
両者ともにマスクをしていない場合と比較し、吸い込むウイルスの量がどのくらい減ったのかデータを取得しています。
比較対象は次の通りです。
- 聞き手だけがマスクを着用する場合
- 話し手だけがマスクを着用する場合
- 両者がマスクを着用する場合
【聞き手が吸いこむウイルスの量】
布マスク | 不織布マスク |
N95マスク (医療用保護マスク) |
||
---|---|---|---|---|
聞き手だけが着用 | 37%↓ | 50%↓ | 86%↓ | |
話し手だけが着用 | 57%↓ | 58%↓ | 96%↓ | |
両者着用 | 話し手布マスク | 67%↓ | 69%↓ | 89%↓ |
話し手不織布マスク | 69%↓ | 76%↓ | 88%↓ |
(参考:新型コロナウイルスの空気伝播に対するマスクの防御効果|東京大学医科学研究所)
どちらの場合でもN95マスクが最もウイルスの吸収率は低く、布マスク>不織布マスク>N95マスクの順で聞き手のウイルス吸収率は下がっています。
また、聞き手だけがマスクを着用するよりも話し手がマスクを着用する方が聞き手の吸引するウイルス量は減少します。
最も効果的にウイルスの吸引を防ぐには、聞き手・話し手ともにマスクを着用しましょう。
せきエチケット
せきやくしゃみによる飛沫感染を防ぐためには、せきやくしゃみの際にマスクや袖などで口や鼻を覆い隠すせきエチケットが重要です。
手で口や鼻を覆い隠す人もいますが、それは間違い。
手で覆い隠してしまうと手にウイルスが付着してしまい、その手でモノを触ってしまうとモノを媒体として接触感染が起こってしまいます。
マスクやティッシュがない場合は手で覆い隠さず、袖を使いましょう。
医療的予防|ワクチン接種は効果が認められています
新型コロナウイルスワクチンには、感染と重症化の予防効果があります。
ウイルスには、ヒト細胞の表面にある受容体と結合するためのトゲトゲ(スパイクタンパク質=Sタンパク質)があります。
ワクチンを摂取すると、このSタンパク質だけが作られ、抗体の生成または強化を行います。これにより新型コロナウイルスに免疫ができるのです。
日本では国がワクチン接種を推奨しており、2022年6月現在、国民の約82%が1回目、約81%がメーカー推奨の必要回数を摂取し終えています。
新型コロナウイルスワクチンの種類
現在、国内で承認されている新型コロナウイルスワクチンは4種類。
ファイザー・モデルナ・アストラゼネカ・ノババックスがあります。
ファイザー | モデルナ | アストラゼネカ | ノババックス | |
---|---|---|---|---|
ワクチンタイプ | mRNAワクチン | mRNAワクチン | ウイルスベクターワクチン | 組換えタンパクワクチン |
注射する内容 | 遺伝子情報 | 遺伝子情報 | 遺伝子情報 (無害な別のウイルスに組み込む) |
組み換えタンパク質 |
特徴 | 5歳以上の小児にも使用可能 | 最も予防率が高い | 原則、40歳以上の人のみ摂取可能 | 副作用が出にくい |
すべてのワクチンの働きは同じで、摂取すると体内で抗体・免疫を作りますが、注射する内容物が異なります。
Sタンパク質を作る遺伝子情報を注射するワクチンと、Sタンパク質そのものを注射するワクチンの2種類に分けられます。
【遺伝子情報を注射するワクチン】
・mRNAワクチン
メーカー:ファイザー、モデルナ
Sタンパク質の遺伝子情報(mRNA)を注射します。遺伝子情報を元に体内でSタンパク質が産生され、新型コロナウイルスに対する抗体・免疫ができます。
・ウイルスベクターワクチン
メーカー:アストラゼネカ
Sタンパク質の遺伝子情報を無害な別のウイルスに組み込んでウイルスごと体内に注射します。mRNAワクチン同様に遺伝子情報によって体内でSタンパク質が作られ、抗体・免疫ができます。
【Sタンパク質を注射するワクチン】
・組換えタンパクワクチン
メーカー:ノババックス
遺伝子情報を組み換えて作ったSタンパク質を直接体内へと注射し、抗体・免疫が作られます。
新型コロナウイルスワクチンの感染・重症化予防率
【ワクチン別感染予防率と重症化予防率(2回接種後)】
従来株 | デルタ株 | オミクロン株 | ||
---|---|---|---|---|
ファイザー | 感染予防率 | 86% | 84% | 44% |
重症化予防率 | 95% | 95% | 72% | |
モデルナ | 感染予防率 | 92% | 91% | 48% |
重症化予防率 | 97% | 97% | 73% | |
アストラゼネカ | 感染予防率 | 63% | 69% | 36% |
重症化予防率 | 94% | 94% | 71% | |
ノババックス | 感染予防率 | 83% | 82% | 43% |
重症化予防率 | 89% | 86% | 65% |
(参考:COVID-19 vaccine efficacy summary|IHME)
ワクチンは従来株をもとに開発されており、従来株に対する感染・重症化予防率はどのワクチンも高い傾向にあります。
変異株に対しては新種になればなるほど各予防率は低下。
しかし、新型コロナウイルスに感染して得られる免疫よりもワクチンを接種した方が多く免疫を獲得できるため、ワクチンの接種が推奨されています。
ワクチンは感染や発症・重症化を予防しますが、予防効果は100%ではありません。
接種後もマスクや手洗いといった感染予防を行ってください。
オミクロン株対応ワクチン
2022年9月半ば~ :4回目の接種を行う高齢者や医療従事者が対象
2022年10月半ば~:すべての人が対象
オミクロン株対応ワクチンが認められているのは、ファイザー社とモデルナ社のみ。
いずれも、従来株の遺伝子情報とオミクロン株の遺伝子情報の2種類を含んだmRNAワクチンです。
・ファイザー社
対象:12歳以上
得られる抗体量:従来型ワクチンの約1.56~1.97倍
・モデルナ社
対象:18歳以上
得られる抗体量:従来型ワクチンの約1.75倍
新型コロナウイルスワクチン接種後の副反応
ワクチンを接種すると高い免疫を獲得できる反面、免疫を生成する過程でさまざまな症状が体に現れます。
特に多い症状は接種部位の痛み・疲労・頭痛・悪寒など。
ファイザーやモデルナ、ノババックスは1回目よりも2回目に、アストラゼネカは1回目に副反応が出やすくなっています。
しかし、ノババックスはほかの3種類のワクチンに比べて接種後〜抗体・免疫ができるまでの過程が短くなっているため、体への負担が少なく副作用が出にくくなっています。
ファイザー | モデルナ | アストラゼネカ | ノババックス | ||
---|---|---|---|---|---|
接種部位の痛み | 1回目 | 86.6% | 82.7% | 52.1% | 29.3% |
2回目 | 79.3% | 85% | 23.3% | 50% | |
発熱 | 1回目 | 14.3% | 2% | 9.9% | 32.8% |
2回目 | 32.8% | 40.1% | 1.7% | 7% | |
疲労 | 1回目 | 40.3% | 18.7% | 28.1% | 8.7% |
2回目 | 60.3% | 63.3% | 10.8% | 20.7% | |
頭痛 | 1回目 | 32.8% | 13.3% | 25% | 10% |
2回目 | 44% | 47.6% | 9.7% | 29% | |
悪寒 | 1回目 | 25.2% | 5.3% | 19.8% | ー |
2回目 | 45.7% | 50.3% | 0.6% | ー |
(参考:各ワクチンの副反応|ファイザー製ワクチン、モデルナ製ワクチン、アストラゼネカ製ワクチン、ノババックス製ワクチン)
ほかにも、接種部位の発赤や腫れ、倦怠感、嘔吐、下痢、関節痛といった症状が確認されています。
症状は接種後半日〜翌日までに発現し、数日ほどで治ります。