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ジェネリック医薬品とは

ジェネリックが作られる理由
ジェネリックが低価格で買える理由
ジェネリックの効果・安全性
インド製ジェネリックについて

ジェネリック医薬品が作られる理由

ジェネリック医薬品の普及が推奨されている最大の目的は、医療費の軽減です。

国および個人の医療費負担が増加の一途をたどる中、新薬の60~70%ほどの価格で買える(※日本の場合)ジェネリック医薬品の浸透や定着は、医療費削減に大きく貢献。
薬剤費を含む医療費の増加は日本だけでなく世界各国が抱えている課題であり、WHO(世界保健機構)もジェネリック医薬品の普及拡大を提唱しています。

ジェネリック医薬品の普及率

欧米諸国に比べて、日本におけるジェネリック医薬品の浸透率は低めです。
厚生労働省は、2020年9月までにジェネリック医薬品の使用割合を80%まで引き上げるという目標を掲げています。(※厚生労働省 参考資料1 後発医薬品の市場シェア【新目標】

1.医療費の個人負担額を減らす

国民健康保険や社会保険への加入が義務付けられている日本では、個人が負担する医療費は治療額の10~30%ほどです。
しかし体力や免疫力が低い乳幼児や高齢者はさまざまな病気の罹患リスクが高く、治療費の負担が大きくなりやすいのが現状です。

少子高齢化が進む現在において、個人が負担する医療費の増加は大きな課題。
新薬よりも安価で購入できるジェネリック医薬品の普及は、患者一人ひとりの負担軽減に役立ちます。

2.国の医療費負担を減らす

病気やケガの治療にかかる費用は、国民が個人で支払う費用のほか国が負担する医療費でまかなわれています。

国が負担する医療費は国民が納める税金や保険料で成り立っており、医療費の増加は税制や保険制度に大きな影響を与えかねません。

2000年 2010年 2017年
医療費 30.1兆円 37.4兆円 43兆円
薬剤費 6兆円 7.8兆円 9.4兆円

日本の医療費は年々増加しており、2000年から2017年のあいだで10兆円以上も増えています。
そのうち薬剤費は20%近くを占めているため、ジェネリック医薬品のシェア拡大が医療費の大きな節約に役立つと期待されています。

ジェネリック医薬品が低価格で買える理由

ジェネリック医薬品が新薬よりも手頃な価格で販売されている理由は、商品の開発にかける期間と費用が大幅に軽減されているからです。

ジェネリック医薬品 新薬
開発期間 3~5年 9~17年
開発にかかる費用 約1億円 数百~数千億円

日本のジェネリック医薬品は、新薬の20~70%の価格で購入できます。
ジェネリック医薬品の価格は国によって異なり、フランスでは新薬の30%以下、イタリアやポルトガルでは新薬の20%以下に設定するように決められています。

1.開発期間の違い

新薬の開発から販売までにはいくつもの工程があり、20年近くの時間が費やされています。

新薬開発の過程

1、基礎研究/2~3年
医薬品として可能性がある成分の発見および、化学的に作り出そうという研究を行ないます。

2、非臨床試験/3~5年
医薬品の有効性や安全性を確かめるために、動物を用いた研究・試験を行ないます。

3、臨床試験/3~7年
ヒトに対する有効性や安全性を確かめる試験を行ないます。
治験といい、「第1相試験」「第2相試験」「第3相試験」の3段階をクリアしていきます。

4、承認申請、製造販売
医薬品医療機器総合機構による承認審査が行われます。
有効性・安全性が確認されると、商品としての製造・販売が認められます。

5、製造販売後調査
実際の診療下において有効性や安全性が発揮されているかを確かめます。
また適正使用についての調査、試験が行なわれます。

有効成分が発見・開発されると、特許取得を申請できます。
特許期間は20年(5年の延長が可能)で、承認され販売が始まってから特許期間終了までは、開発した製薬会社が販売を独占。
新薬の特許期間が終了すれば、ジェネリック医薬品の製造・開発が認められます

ジェネリック医薬品は、すでに有効性や安全性が認められている成分から作られるので物質の発見・開発や臨床試験といった過程は必要ありません。

製造過程や添加物は各製薬会社によるオリジナルですが、2~3年ほどの開発期間を経ておよそ1年の承認期間があれば販売に辿りつけます。

2.開発費用の違い

新薬の開発には、数百~数千億円もの費用が投資されています。
そのため商品として完成・認可されると、開発元の製薬会社は特許を取得して製造や販売の権利を独占します。
「薬は高価」というイメージは、新薬の価格設定によるもの。
新薬の販売価格には有効性や安全性に対する評価が加味されているため、安価で流通することはありません。

ジェネリック医薬品は新薬を模して作られるため、研究過程にかける費用が大幅に削減されています。
莫大な費用をかけることなく開発できるので、販売価格も抑えることが可能に。
日本で流通している医薬品は薬価制度にしたがって、国が決定します。
ジェネリック医薬品の価格は、原則として新薬の70%です。その後、薬価の改定があった場合には新薬の20%程度まで下がる場合もあります

ジェネリック医薬品の効果・安全性

ジェネリック医薬品は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に基づく基準に沿って開発・販売されています。
価格は安くても新薬と同等の効果と安全性が認められているので、安心して服用できます。

1.さまざまな試験が行なわれます

ジェネリック医薬品は、有効成分の配合量や純度、体内での溶け方などについて厳しい基準が設けられています。
新薬と等しい品質を保持するため、4つの試験を実施。すべてをクリアしてはじめて、厚生労働省からジェネリック医薬品としての販売が認められます。

【品質試験】
新薬と同じ有効成分(量、純度、溶解時間)が保たれているかを確認します。

【安定性試験】
厚生労働省が定めた条件下(熱、光、湿度)において、医療機関や自宅での保管中に品質を維持できるか確認します。

【生物学的同等性試験 -溶出試験-】
医薬品から溶けだす有効成分量を確認します。
新薬とジェネリック医薬品で、溶出する成分の量や速度を比較・検証します。

【生物学的同等性試験 -ヒト試験-】
新薬とジェネリック医薬品を同じ人が服用して、血中濃度の推移に違いがないかを確認します。

2.先発薬を改良して作られる場合があります

ジェネリック医薬品は新薬の販売後に開発を始めるので、新薬の研究時にはなかった技術を使える場合があります。
薬剤の形状や包装など、患者や医療従事者にとってより使い勝手のよい高品質な医薬品開発が目指されています。

【薬剤に対する工夫】

  • 錠剤を小さくして飲みやすくする
  • コーティング剤を変更して苦味を抑える
  • 錠剤に製品名を印字して飲み間違いを防ぐ
  • 飲み込まずに服用できる口腔内崩壊錠(OD錠)に変える

【包装の工夫】

  • 指の力が弱くても中身が取り出せるパッケージを開発
  • 成分量の表示を大きくして取り間違いを防ぐ

インド製ジェネリック医薬品の活用

ジェネリック医薬品の開発・販売は、世界中で広まっています。
とくに世界で流通しているジェネリック医薬品の20%を手掛けるインドは、製法のみを対象とした独自の特許法に基づいて多くのジェネリック医薬品を作り出してきました。

1.発展途上国の医療を助ける

多くの低所得者を抱えるインドでは、安価な医薬品の普及が大きな課題でした。
先進国から取り寄せる新薬は薬価が高く、インドでは誰もが手にできるわけではなかったのです。

そこでインドでは、医薬品の有効成分に対する特許(物質特許)は認めずに、製法特許のみを承認。他国の製薬会社が開発した新薬の有効成分であっても、製造方法がオリジナルであれば商品化を可能としました。
多くの費用をかけずに自国で製造・販売されるジェネリック医薬品の普及は、インドの貧困層だけでなく他の発展途上国でも活用されています。

また紛争や災害による被害者や貧困者を多く抱える国の医療は、その多くを国境なき医師団が担っています。
非営利団体である国境なき医師団の活動を維持するためにも、安価なインド製のジェネリック医薬品は大きな役割を担っているのです。

2.日本にはないジェネリック医薬品が多数

製法特許しか認めなかったインドでも、2005年以降は物質特許が導入されています。

しかし諸外国とは事情が異なり、物質特許はまったく新しい成分にしか認められません。
すでに知られている成分の形状を少し変えたものの場合、物質特許は不可。インドにおいて他国の製薬会社が特許を得ることは難しく、インドの製薬会社によるジェネリック医薬品開発は合法的に進められているのです。

日本では物質特許が有効で、ジェネリック医薬品の開発に着手できない成分がたくさんあります。
また日本で定められているジェネリック医薬品の価格は、諸外国と比べて高め。コストパフォーマンスという点において、インド製品の方がはるかに優れています。

そこで近年注目を集めているのが、個人輸入代行サイトを活用したインド製ジェネリックの購入です。
日本にはまだ存在しないジェネリック医薬品も、インドならすでに商品化されているというケースが多くあります。
個人輸入という合法な手段で、日本人の生活にも安価な医薬品を取り入れることができるのです。

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