トール

効果・効能

トールは国内で処方されているルプラック錠と同じ有効成分・トラセミドを配合しているルプラック・ジェネリックです。
むくみの原因である体内の水分を尿として体外へ排出する利尿剤です。
利尿剤にはさまざまな種類がありますが、トールは「ループ利尿剤」に分類されます。
従来の利尿剤に比べて低カリウム血症のリスクが低く、安心して利用可能です。

むくみは水分が腎臓の尿細管で再び体内へと取りこまれ、体内を巡り使われなかった水分が毛細血管から血管外へと染み出し、細胞のすき間にたまることで起こります。
トールを服用すると有効成分のトラセミドが腎臓の尿細管に作用して水分の再吸収を阻害し、尿として体外へと排出します。
体内に残るはずだった水分を体の外へと出すため、むくみを事前に防げるのです。

トールはむくみを解消するため体がスッキリとします。
しかしダイエット作用はないため、連日・長期使用すると水分や塩分のバランスが崩れて体を壊してしまう恐れがあります。
正しい使用用途を守って服用しましょう。

用法・用量

1錠における摂取量は4～8mgで、日本国内での最大摂取量は8mgとされています。
年齢や症状によって服用量の増減が可能です。自分に合った用量に調整しましょう。
10mgや20mgはピルカッターやはさみで1／2または1／4にカットして服用します。

トールは服用後30分～1時間ほどで尿意を感じ、効果は4～6時間ほど持続します。
就寝前に服用してしまうと睡眠不足になってしまうため、日中に服用してください。
またお手洗いを利用できない状況下での使用も避けましょう。

副作用

臨床試験では臨床検査値異常変動の副作用が起こりやすく、血清尿酸値上昇（5.79％）、血清カリウム値低下（1.05％）などが報告されています。
検査値変動を除く副作用の発現率は3.43％で、主な症状は頭痛（0.75％）、倦怠感（0.43％）、口の渇き（0.43％）などです。

重大な副作用としては肝機能障害、黄疸、血小板減少、低カリウム血症、高カリウム血症が報告されています。

身体に異常を感じた場合は、服用を中断してただちに医師の診察を受けてください。

禁忌・注意

• 無尿の人
• 肝性昏睡の人
• 体内のナトリウム、カリウムが減少している人
• 本剤の成分またはアスルフォンアミド誘導体に過敏症のある人
• デスモプレシン酢酸塩水和物を服用している人

上記にあてはまる人はトールを服用できません。
症状を悪化させたり低ナトリウム血症を引き起こす可能性があります。

使用上の注意

次にあてはまる人はトールを服用する前に医師への相談が必要となります。

• 肝硬変症のある人
• 重篤な冠硬化症または脳動脈硬化症のある人
• 腎機能障害のある人
• 肝疾患、肝機能障害のある人
• 本人または両親、兄弟に痛風、糖尿病のある人
• 下痢、嘔吐のある人
• 手術前の人
• 減塩療法を行っている人
• 高齢者（65歳以上）
• 乳児

次の医薬品とトールは医師の指導のもと併用してください。

• 昇圧アミン
• ツボクラリンおよびその類似物質
• 降圧剤
• アミノグリコシド系抗生物質
• セファロスポリン系抗生物質
• ジギタリス剤
• 糖質副腎皮質ホルモン剤
• ACTH
• グリチルリチン製剤
• 糖尿病用剤
• リチウム
• サリチル酸誘導体
• 非ステロイド性消炎鎮痛剤
• 尿酸排泄促進剤
• カルバマゼピン

参考サイト

本商品の詳細は、海外メーカーの商品情報の翻訳および以下のサイトを参考に編集しています。

• フリー百科事典 ウィキペディア「トラセミド」