ロキソニン

効果・効能

ロキソニンは痛み止めとして知られる医薬品で、外科や内科、耳鼻科または歯科など多岐にわたって処方されています。

痛みの主な原因はプロスタグランジンという合成物質です。
損傷を受けた体組織からシクロオキシゲナーゼという酵素が生まれると、プロスタグランジンが生成されます。

NSAIDs（非ステロイド性消炎鎮痛剤）の一つであるロキソニンは、シクロオキシゲナーゼの作用を阻害し、プロスタグランジンの生合成を抑えます。
数ある痛み止めのなかでも強い鎮痛作用があり、頭痛・歯痛・抜歯後の疼痛・筋肉痛・関節痛・肩こり・打撲痛・骨折痛・月経痛・発熱・悪寒などに有効です。

解熱・鎮痛作用にも優れています

プロスタグランジンには血管を拡張して体温を上げる作用があり、発熱や炎症といった症状の原因にもなります。
ロキソニンはプロスタグランジンの生成を抑制するため、鎮痛だけではなく解熱・鎮痛にも有効です。

発熱を伴う炎症やその痛みに効くロキソニンは、多くのシーンで役立つ解熱鎮痛剤です。

用法・用量

1日に服用できる最大用量は、ロキソプロフェンナトリウム水和物として180mg（3錠）までです。
胃腸の粘膜が荒れる恐れがあるため、空腹時の服用は避けましょう。

頓服として服用する場合は1日2回服用します。
効果の持続時間は5～6時間ほどなので、続けて服用する際は6時間以上の間隔を空けてください。

副作用

有効成分の働きによってプロスタグランジンの生合成が抑制されると、胃や腸の粘膜の保護作用が低下します。
胃部不快感や腹痛、悪心、嘔吐、食欲不振などの消化器症状が現れやすいのはこのためです。

ロキソニンによる消化器症状は胃薬との併用で予防できます。
ただし長期に渡ってロキソニンを服用する場合、潰瘍などのリスクがあるため、定期的に検査を受けましょう。

またまれにアナフィラキシーショック症状を起こす恐れがあります。
蕁麻疹や顔のむくみといった初期症状が現れた場合、ただちに服用を中断して医療機関を受診してください。

禁忌・注意

ロキソニンに併用禁忌薬はありませんが、特定の人の服用は禁止されています。
以下に該当する場合は自己判断でロキソニンを服用しないでください。

• 消化性潰瘍がある
• 重篤な血液異常がある
• 重篤な肝障害または腎障害がある
• 重篤な心機能不全がある
• アスピリン喘息がある
• 妊娠末期である

使用上の注意

※以下の医薬品はロキソニンとの併用に注意が必要です

• クマリン系抗凝血剤（ワルファリン）
• 第Xa因子阻害剤
• スルホニル尿素系血糖降下剤（トルブタミドなど）
• ニューキノロン系抗菌剤（レボフロキサシン水和物など）
• メトトレキサート
• リチウム製剤（炭酸リチウム）
• チアジド系利尿薬（ヒドロクロロチアジドなど）
• 降圧剤（ACE阻害剤、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤）

※以下に当てはまる人はロキソニンの服用について医師にご相談ください

• 消化性潰瘍の既往歴がある
• 血液の異常またはその既往歴がある
• 肝障害の既往歴がある
• 腎障害の既往歴がある
• 過敏症の既往歴がある
• 心機能異常がある
• 気管支喘息がある
• 潰瘍性大腸炎である
• クローン病である
• 高齢者

参考サイト

本商品の詳細は、海外メーカーの商品情報の翻訳および以下のサイトを参考に編集しています。

• KEGGデータベース「ロキソニン」
• フリー百科事典 ウィキペディア「ロキソプロフェン」