コルヒチン

効果・効能

コルヒチンは痛風発作の緩和や予防を行う薬です。
痛風発作の予防だけでなく、家族性地中海熱やベーチェット病などの発作の予防薬としても使用できます。

痛風発作は関節内に溜まった尿酸結晶が剥がれおち、それを異物とみなした白血球が攻撃することでおこります。
激しい痛みを引き起こしますが、痛みだす前にコルヒチンを服用すると痛風発作の回避が可能。
コルヒチンは白血球の働きを阻害することができる成分であり、その作用によって白血球が尿酸結晶を攻撃しなくなるため、発作が起こらなくなります。
ただしコルヒチンには尿酸値を下げる作用はないため、痛風の根本的解決はできません。
コルヒチンで痛風発作を予防しながら、ザイロリックで治療を行いましょう。
※ザイロリックは医師の診察を受けてから服用してください。

家族性地中海熱は遺伝子の変異によって発症します。
高熱や腹痛など全身に炎症症状が見られます。
コルヒチンを服用すると、約85％の人に発作の緩和や予防が見られました。

ベーチェット病は白血球の激しい働きによって口腔粘膜や外陰部、目などに潰瘍や炎症がい起こる病です。
コルヒチンは白血球の働きを防ぐため、服用すると炎症発作を予防できます。

コルヒチンは白血球の働きを抑え込んで発作を起こさせないようにするいわゆる予防薬です。
鎮痛作用や消炎作用はないため、痛みがしばらく続いた後に服用しても意味がありません。
発作の予兆を感じた時や発作が起こった直後に服用するようにしましょう。

用法・用量

・痛風発作の場合
1日3～4mgを6～8回に分けて水またはぬるま湯で服用します。
年齢や症状によって服用量は異なるため、適宜増減を行ってください。
発作予防には1日0.5～1mg、発作の予兆が感じられた場合は1回0.5mgを服用します。

・家族性地中海熱の場合
成人の場合は1日0.5mgを1回または2回に分けて服用します。
容体によって服用量は増減しますが、1日の最大摂取量は1.5mgまでです。

小児の場合は1日0.01～0.02mg／kgを1回または2回に分けて服用します。
容体によって服用量は増減しますが、1日の最大摂取量は0.03mg／kgまでとし、かつ成人の1日の最大摂取量を超えないようにしてください。

副作用

再評価結果においてコルヒチンを痛風発作の緩和および予防に使用した人のうち4.6％に副作用が見られました。
副作用が見られた場合は服用を中止し、減量または休薬やかかりつけの病院を受診するといった処置を行ってください。

重大な副作用

• 再生不良性貧血、顆粒球減少、白血球減少、血小板減少
• 横隔膜融解症、ミオパチー
• 末梢神経障害

頻度は不明とされていますが、場合によってはこれらの副作用が発現する恐れがあります。
体調に十分な注意をはかり、異常を感じた場合はすぐさま病院を受診してください。

禁忌・注意

• 肝臓代謝CYP3A4を阻害する薬
• 糖蛋白を阻害する薬

これらの医薬品とは併用も禁止とされています。
肝臓または腎臓に障害のある人が服用する機会が多いため、気をつけてください。

使用上の注意

※次の項目にあてはまる人は服用前に医師への相談が必要となります。

• 肝障害のある人
• 腎障害のある人
• 高齢者
• 衰弱の著しい人

参考サイト