ゼスニル（トレドミン・ジェネリック）

効果・効能

ゼスニルは、セロトニンとノルアドレナリンの分泌を増やすように作用します。
意欲や気力を高めたり、不安や落ち込みを軽減したりする作用が望めます。
うつ病を抱える人は幸福感を感じるセロトニンや、意欲をもたらすノルアドレナリンが不足しています。
そこでゼスニルを服用することで幸福感を感じやすい環境へと誘導し、意欲を高めるように作用するのです。

効果がマイルドな抗うつ剤です

ゼスニルはSNRIに分類される医薬品です。
先発薬は、SNRIとして日本で初めて認可されたトレドミン。
他のSNRI（サインバルタやイフェクサー）と比較すると効果はマイルドな立ち位置になります。
最高血中濃度は2～3時間と短いため、効果を安定させるために1日複数回飲む必要があります。

また適応症が日本とアメリカでは異なります。

【日本】
うつ病・うつ状態

【アメリカ】
線維筋痛症

日本でも抗うつ剤として用いるのは効果が緩やかであることが判明しているため、慢性的な痛みを緩和する薬として処方されるケースもあります。

用法・用量

ゼスニルは初期用量を25mgとし、1日100mgまで増量可能です。
100mg増量後も2～3回に分けて、食後に服用しましょう。

空腹時の服用でも効果に大きな差異はありません

ゼスニルを服用するタイミングは食後となっています。
理由は食後であれば、空腹時に飲む時に比べて少しだけ体内への吸収されやすくなるからです。
しかしながら、食後・空腹時であったとしても大きな差異はないとされているため、飲み忘れてしまった場合に空腹時であったとしても問題はありません。

100mgまで増量しても効果がない場合

ゼスニルを100mgまで増量しても効果が見られなかった場合は、かかりつけ医に相談した上で下記の手法を試みてください。

• 他の抗うつ剤を追加、または変更
• 抗精神病薬や気分安定薬を追加
• 診断の見直し

ゼスニルは作用時間が短いため、安定した効果を得るには時間がかかります。
そのため、2週間～1ヵ月ほどは効果の変化を観察してください。

副作用

ゼスニルの先発薬であるトレドミンはTolerance is dominant（安全性が優れている）と名付けられているほどの薬で、副作用は他の抗うつ剤に比べて軽減されています。
しかしながら、身体に合わない・副作用を酷く感じるといった場合は迷わず専門医と相談してください。

下記の内容は、重篤な副作用です。

• セロトニン症候群
• 悪性症候群
• 白血球減少
• 重篤な皮膚障害
• 肝機能障害
• 高血圧クリーゼ

高齢男性は排尿困難や血圧上昇に注意

ゼスニルは効果がマイルドかつ1日に複数回飲む必要があるため、排尿困難や血圧上昇といった副作用を生じるケースがあります。
これはノルアドレナリンへの作用によるものなので、血圧が安定していない方や排尿困難に近い症状がある人は服用に注意してください。
服用の際はかかりつけ医に相談するか、定期的に医療機関で検査を受けるようにしてください。

禁忌・注意

エフピーやアジレクト、エクフィナといった薬との併用は全身けいれんや異常高熱、昏睡といった症状を引き起こすリスクがあるため一緒に飲んではいけません。

下記は併用注意が必要な薬です。

• バルビツール酸誘導体
• 降圧剤
• 炭酸リチウム
• リスデキサンフェタミンメシル酸塩
• メチルチオニニウム塩化物水和物
• ジゴキシン
• アドレナリン、ノルアドレナリン薬　など

上記の他にも薬を服用している人は、かかりつけ医と相談しましょう。

参考サイト

本商品の詳細は、海外メーカーの商品情報の翻訳および以下のサイトを参考に編集しています。

• KEGGデータベース「トレドミン」
• フリー百科事典 ウィキペディア「ミルナシプラン」