マイラン

効果・効能

マイランは、クリニックで処方されるマーベロンと同じ有効成分・デソゲストレルとエチニルエストラジオールを含む低用量ピルです。
正しく服用すると、99.9％という高い確率で避妊が可能です。
また避妊の他にも、生理痛の緩和やニキビの改善などに効果を発揮します。

エチニルエストラジオールの含有量が低用量の0.03mgと、超低用量の0.02mgの2種類から選べます。
※一般的に低用量ピル（0.03mg）は避妊、超低用量（0.02mg）は生理痛の緩和に使用される場合が多く見られますが、薬の効き方には個人差がございます。
ご自身の体調や、ピルを飲む目的に合わせてお選びください。

マイランを服用すると、有効成分がホルモンの分泌を担っている脳下垂体に作用します。
卵胞の成長ホルモンの分泌を抑制することで卵胞が成熟できずに、排卵が起こらなくなります。
排卵が起こらなければ受精しないため、継続して服用すると避妊ができるのです。

また子宮の入り口にある子宮頸管粘液の粘度を高め、精子が子宮内に侵入するのを防ぐ作用もあり、高い避妊効果をもたらします。

子宮内膜の成長を抑えるため生理痛を緩和する効果があります

マイランには生理痛を緩和する効果もあります。
通常、排卵によって卵子が子宮に運ばれると、受精卵を育てる働きをもつ子宮内膜は妊娠の準備を整えるために厚くなります。

妊娠しなかった場合、プロスタグランジンという物質が分泌され子宮を収縮することで、子宮内膜を経血として体外に押し出そうとします。
このプロスタグランジンの分泌が多くなると、子宮が激しく収縮して強い生理痛を招くのです。

マイランの服用で排卵を抑制すると、子宮内膜は成長せずに薄いままの状態が保たれます。
体外に押し出す子宮内膜が少ないためプロスタグランジンの分泌は抑えられ、その結果、子宮が過度に収縮せずに生理痛が緩和できるのです。

男性ホルモンを抑えるためニキビの改善にも効果が期待できます

マイランはニキビの改善にも効果が期待できます。

ニキビは、男性ホルモンが皮脂の分泌を過剰にすることによって、毛穴が詰まり引き起こされます。

マイランに含まれるデソゲストレルは男性ホルモンを抑える働きがあり、服用するとニキビの改善ができるのです。

用法・用量

マイランは1シート21錠入りです。
生理が始まった日を1日目とし、1日1錠を21日間飲みましょう。
22～28日目は休薬期間となり、マイランを服用する必要はありません。
※休薬期間中に生理（消退出血）が起こります。

服用期間21日＋休薬期間7日の計28日が1周期です。
29日目から2周期目を始めてください。

マイランは、毎日なるべく同じ時間に服用しましょう。
同じ時間に飲むと血液に含まれるマイランの成分濃度が安定し、より高い効果が得られます。

飲み忘れは避妊成功率の低下や不正出血を招く場合があります

マイランを飲み忘れると避妊効果の低下や、不正出血を起こす場合があるため、飲み忘れないよう注意しましょう。

もし飲み忘れた場合は、気付いた時点で前日分の1錠を服用してください。
ただし当日分の服用時間が迫っているのであれば、前日の飲み忘れ分は服用せずに1日1錠の通常サイクルに戻ります。

また避妊のためにマイランを服用していて飲み忘れが続いた場合は、避妊効果が低下している可能性があるため、他の避妊方法を併用してください。

副作用

マイランはホルモンバランスを変化させるため、服用初期に副作用が起こりやすいとされていますが、1～2ヶ月程度で治まります。

また重大な副作用として血栓症が報告されています。
マイランの服用中に急な息切れや動悸、しびれなどの症状が現れた場合は、ただちに服用を中止して医療機関を受診してください。

禁忌・注意

以下に該当する場合、マイランを服用してはいけません。

• マイランの成分にアレルギーの既往歴がある
• 乳がんもしくは子宮がんを患っている、またはその疑いがある
• 脳血管、冠動脈に疾患がある
• 腎症や網膜症をともなう糖尿病を患っている
• 肝臓、腎臓に障害がある
• 高血圧
• 授乳中、妊娠中もしくは妊娠の可能性がある
• 35歳以上で1日に15本以上喫煙をする
• 前兆を伴う片頭痛がある

他にも持病のある人は、マイランを服用する前に医師に相談してください。

併用禁忌薬を服用している場合はマイランを服用できません

以下の抗ウイルス薬は、マイランと飲み合わせが悪いため併用できません。

• オムビタスビル水和物（C型肝炎の治療薬）
• パリタプレビル水和物（C型肝炎の治療薬）
• リトナビル配合剤（C型肝炎、HIV感染症などの治療薬）

参考サイト