【尖圭コンジローマ】増殖するイボに注意
尖圭(せんけい)コンジローマとは?
男女共、性器に薄ピンクや褐色の腫瘍(イボ)ができます。かゆみや痛みといった自覚症状がなかったり、自然に治ったりすることもあります。
イボが消失してもウイルスは残っていることがあり、3ヵ月以内の再発率は25%。
治療が終わっても油断せず、再発のきざしに注意を払っておきましょう。
尖圭コンジローマにかかると、性器にイボができます。
イボは次第に増殖し、にわとりのトサカやカリフラワーと言われる形状に変化。
症状が軽ければ自然に治癒することもありますが、妊娠中の女性は胎児にうつさないためにも早めの治療が大切です。
尖圭コンジローマは性器や粘膜の接触でうつるため、性生活がさかんな年代での感染者数が目立ちます。
参照元:厚生労働省「2019年 性感染症報告数」
症状|柔らかなイボが硬く変化していきます

男性も女性も現れる症状は同じで、性器に腫瘍(イボ)が発生します。
イボの形
・柔らかく小さなふくらみ
・先端が硬く、とがったような形
・イボが増殖するとカリフラワーやトサカのような見た目になる
イボの色
・ピンク色
・褐色(薄茶色)
イボ以外の症状
・かゆみや痛み(無症状の場合もあります)
尖圭コンジローマと間違えやすい病気
尖圭コンジローマ以外にもイボやしこりができる病気があり、間違えられることがあります。
陰茎真珠様小丘疹
男性特有の疾患です。
亀頭のふちに沿って、1mm程度の小さな結節(ブツブツとしたできもの)がたくさん発生します。
フォアダイス
男性特有の疾患で、陰茎に1mm程度の白または黄褐色のできものが多発します。
皮脂腺の異常発生で、成人男性の50~60%にみられます。
伝染性軟属腫
伝染性軟属腫ウイルスが原因で、2~5mmほどの半球状のイボが生じます。
ボーエン様丘疹症
褐色または黒褐色で扁平な腫瘍が多発します。
扁平コンジローマ
第二期梅毒(感染後3ヵ月頃)に現れるしこり。
検査|目視で判断することがほとんどです
尖圭コンジローマの症状は特徴的なので、ほとんどん場合は医師による視診で完了します。
尖圭コンジローマで生じるイボは良性ですが、まれに悪性のウイルスが潜んでいる場合も。
悪性のウイルスにも感染していた場合、子宮頸がんの発症リスクが高まります。
女性が尖圭コンジローマにかかった場合は、イボの組織を採取して行なう検査を受けておくと安心です。
原因|性行為やイボとの接触でうつります

尖圭コンジローマの原因は、HPV(ヒトパピローマウイルス)です。
HPVには10種類以上の型と低リスク・高リスクの分類があります。
尖圭コンジローマを引き起こしているのは、HPV6型と11型で、分類は低リスク。
命をおびやかす危険はありません。
尖圭コンジローマの潜伏期間は、3週間から8ヵ月。ウイルスが体内に隠れている期間が長く、感染機会を特定するのが難しい場合もあります。
(参考:国立感染症研究所)
細菌が侵入しやすい体の部位
性器や性器周辺のすべての部位、肛門、口の中
感染を招く行動
性行為(膣への挿入、オーラルセックス、アナルセックス)
治療|塗り薬でイボをなくします
尖圭コンジローマの治療は、イボを消失させることが目的です。
従来はイボを切除する外科的な治療が一般的でしたが、体に負担がかかることや複数回の施術が必要なことなどから、外用薬(塗り薬)での治療が選ばれるようになっています。
外用薬での治療
アルダラクリーム(有効成分:イミキモド)をイボに塗布します。
ウイルスの増殖を抑えるので、イボの改善だけでなく再発リスクも軽減します。
外科的な治療法
- 電気メスで切除する
- レーザーで焼却する
- 液体窒素で凍結する
目で見えるイボがなくなっても、ウイルスは体内に残っていることがあります。
HPVの潜伏期間は数ヵ月以上あるため、治療が終わったあとも最低3ヵ月間は再発の可能性に気をつけておきましょう。
妊娠中の女性は、夫婦ともに早めの治療を
尖圭コンジローマに感染したまま出産すると、分娩時に胎児へうつしてしまいます。
新生児が尖圭コンジローマを発症すると、のどや気管支、気道の中に大量のイボが発生。
子どもは気管が狭いため呼吸障害を招いたり、気道がふさがったりします。
妊娠中に尖圭コンジローマの感染が発覚した場合、出産までに治療を済ませておくことが大切。
尖圭コンジローマは膣内や子宮頸管にも生じるため、出産時に完治の確認ができない場合には帝王切開での出産が推奨されます。